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酒さの内服治療

おはようございます、清原です。

酒さの治療には、内服、外用、施術がありますが、今回は内服薬についてお話します。

酒さの治療は長くかかるものですし、当院ではできるだけ安全性の高い治療から始めています。

それは漢方薬の白虎加人参湯です。キーワードは「体の表面の熱を冷まして潤す」です。

白虎加人参湯は、以下の5つの生薬から有効成分を抽出して作られています。

  • 石膏(せっこう)
  • 知母(ちも)
  • 粳米(こうべい)
  • 人参(にんじん)
  • 甘草(かんぞう)

石膏と知母は、解熱作用を持ちます。石膏は天然の含水硫酸カルシウムが主成分で、解熱作用とともに強い消炎作用を持ち、漢方の代表的な清熱剤として使われます。知母は、石膏の補助として解熱、鎮静作用をあらわします。

粳米と甘草は、体液を潤すはたらきをします。ともに、胃から消化液が出るのを助け、石膏と知母による胃の負担を軽くします。

 

人参は滋養強壮作用により、血液の流れをよくします。体内にゆきわたった水が、熱をとりながら体をめぐるのを助けます。

 

このため白虎加人参湯は、

  • 体の熱を冷ます作用(清熱作用)
  • 体内に水分を保持する作用

この2つの効果が期待できます。この作用から、酒さやアトピー性皮膚炎にも使用されています。

膿疱を認める場合は、ビブラマイシンなどの抗生剤も併用いたします。

その他の治療については、次回で^^。

 

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