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2025.03.08 酒さの内服治療
おはようございます、清原です。
酒さの治療には、内服、外用、施術がありますが、今回は内服薬についてお話します。
酒さの治療は長くかかるものですし、当院ではできるだけ安全性の高い治療から始めています。
それは漢方薬の白虎加人参湯です。キーワードは「体の表面の熱を冷まして潤す」です。
白虎加人参湯は、以下の5つの生薬から有効成分を抽出して作られています。
- 石膏(せっこう)
- 知母(ちも)
- 粳米(こうべい)
- 人参(にんじん)
- 甘草(かんぞう)
石膏と知母は、解熱作用を持ちます。石膏は天然の含水硫酸カルシウムが主成分で、解熱作用とともに強い消炎作用を持ち、漢方の代表的な清熱剤として使われます。知母は、石膏の補助として解熱、鎮静作用をあらわします。
粳米と甘草は、体液を潤すはたらきをします。ともに、胃から消化液が出るのを助け、石膏と知母による胃の負担を軽くします。
人参は滋養強壮作用により、血液の流れをよくします。体内にゆきわたった水が、熱をとりながら体をめぐるのを助けます。
このため白虎加人参湯は、
- 体の熱を冷ます作用(清熱作用)
- 体内に水分を保持する作用
この2つの効果が期待できます。この作用から、酒さやアトピー性皮膚炎にも使用されています。
膿疱を認める場合は、ビブラマイシンなどの抗生剤も併用いたします。
その他の治療については、次回で^^。