ビタミンCと皮膚(皮膚以外の臓器のことも)。

こんにちは、清原です。

私たち人間は、体の中でビタミンCを作ることができないため、毎日の食事からビタミンCを補給する必要があります。

ビタミンC欠乏症は壊血病と呼ばれ、初期症状は皮膚の乾燥、脱力感、うつ状態で、進行すると皮膚や歯茎から出血するようになります。先進国で発症することはほとんどありませんが、野菜や果物を全く摂らない生活をしていると発症するという症例が、最近でも報告されています。

ビタミンCの働きには

①コラーゲン繊維の構築:コラーゲンは細胞と細胞の間をつなぎ合わせ規則的な3重らせん構造を構築させ、皮膚(だけでなく血管、骨)に柔軟性を与え、丈夫にしてくれます。ビタミンCが不足すると規則的な3重らせん構造を構築することができなくなります。

②カルニチンの合成:私たちは生きるためのエネルギー(ATP)をミトコンドリアという細胞小器官で作り出しています。カルニチンが不足すると脂肪酸(エネルギー産生の原料の1つ)がミトコンドリア内に運ばれなくなり、エネルギー(ATP)を作り出すことができなくなります。

③コレステロールの代謝:ビタミンCが欠乏すると、コレステロールから胆汁酸の代謝に必要な酵素の活性が著しく低下します。

④アドレナリンの合成:副腎でビタミンCが欠乏すると、ノルアドレナリン・アドレナリンの生合成がうまく行えません。そのため、身体的、精神的なストレスへの対応が行えなくなります。

⑤鉄の吸収を促進:鉄の腸管吸収をビタミンCが促進します。

⑥ビタミンEの産生:ビタミンCが細胞内に豊富にあると、ビタミンEは酸化されてもすぐに還元型に戻り、再び抗酸化作用を発揮できるようになります。

⑦メラニンの生成を抑制:メラニンを生じる途中段階のドーパキノンを還元してドーパに戻す作用と、濃色の酸化メラニンを還元して、淡色の還元型メラニンに戻す作用があります。

⑧活性酸素の除去:老化、動脈硬化、糖尿病、癌などにつながると言われる活性酸素を無害な物質に変える抗酸化作用があります。

などがあります。皮膚に対しては、主に①コラーゲン繊維の構築で肌にハリを与え小じわや毛穴を目立たなくし、⑦のメラニン生成の抑制でシミを薄くし、⑥⑧でアンチエイジング効果が期待できます。

ただしビタミンCは不安定であるため、安定化したビタミンC誘導体が開発されてきました。私たちは今、いろんな種類のビタミンC誘導体を肌に使用できるようになっています。実は当院でも院内製剤としてかつて高濃度ビタミンCローションを販売していました。好評だった(らしい)のですが、しばらくその製造が途絶えていました。このことを知って、ぜひ復活させないとと思い、近いうちに復活させます!ご期待ください♪またお知らせいたします。

京都丸太町/皮膚科・外科 早川医院

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